障害者手帳の3種類|子どもはどれを、いつ申請できるか

障害者手帳は1種類ではありません。身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の3つがあり、根拠も、申請先も、更新の有無も違います。子どもがどの手帳の対象になるのか、いつから申請できるのか、手帳がなくても使える制度は何かを、厚生労働省の資料をもとに2026年10月時点でまとめました。

この記事でわかること

3つの手帳は、根拠も申請先も違う

まず3つを並べます。どれも、申請の受付は住んでいる市区町村の障害福祉の窓口です。その先で、判定する機関と必要な書類が分かれます。

身体障害者手帳療育手帳精神障害者保健福祉手帳
対象体の機能に一定以上の障害がある知的障害があると判定された一定程度の精神障害の状態にある(発達障害を含む)
根拠身体障害者福祉法(法律)1973年の国の通知(法律ではない)精神保健福祉法(法律)
区分1級〜6級重度(A)とそれ以外(B)。自治体がさらに細かく分けていることがある1級〜3級
判定のもと指定医の診断書・意見書児童相談所(18歳以上は知的障害者更生相談所)の判定医師の診断書(初診日から6か月たってから書かれたもの)
更新原則なし(再認定の時期が決められることがある)自治体が決めた時期に再判定2年ごと

表の中身は、厚生労働省「障害者手帳について」、同じページから開ける「療育手帳制度の概要」、「精神障害者保健福祉手帳制度実施要領」の記載です(2026年10月時点)。

身体障害者手帳

肢体不自由、視覚、聴覚、心臓や腎臓などの内部障害が対象です。申請には、都道府県・指定都市・中核市が指定した医師(指定医)の診断書・意見書と、本人の写真が要ります。かかりつけの医師が指定医とは限らないので、最初に「この先生は指定医ですか」と病院に聞いておくと二度手間になりません。

厚生労働省の案内では、原則として更新はありません。ただし、成長や治療で状態が軽くなると見込まれる場合は、交付から一定期間をおいて再認定が行われることがあります。

療育手帳

知的障害のある子・人が対象です。18歳未満の子は児童相談所で判定を受けます。根拠は1973年(昭和48年)の厚生省の通知で、法律ではありません。そのため、名前(東京都は「愛の手帳」)も、区分の分け方も、再判定の時期も自治体ごとに違います。くわしくは療育手帳とは|根拠法がないので自治体で名前も区分も違いますにまとめています。

精神障害者保健福祉手帳

精神障害の状態にある人が対象で、診断書の項目には発達障害(広汎性発達障害)の症状も入っています。申請に使う診断書は、その障害で初めて医師にかかった日から6か月たってから書かれたものに限られます。有効期限は交付日から2年が経つ月の末日までで、続けて使うには更新の申請が要ります。

なお、実施要領では知的障害はこの手帳の対象から外れていて、療育手帳の対象です。知的障害と発達障害の両方がある場合にどちらを申請するかは、市区町村の窓口で「両方の診断があるのですが」と伝えて確かめてください。

子どもはどの手帳の対象になるのか

障害の種類で決まります。1人が2つ以上の手帳を持つこともできます。たとえば体の障害と知的障害の両方がある子は、身体障害者手帳と療育手帳の両方を申請できます。

子どもの状態対象になる手帳最初に相談するところ
手足や体幹の障害、視覚・聴覚、内部障害身体障害者手帳市区町村の窓口と、指定医のいる病院
知的障害療育手帳市区町村の窓口(判定は児童相談所)
自閉スペクトラム症・ADHDなどの発達障害精神障害者保健福祉手帳(知的障害を伴う場合は療育手帳の対象にもなる)市区町村の窓口と、主治医
体の障害と知的障害の両方身体障害者手帳と療育手帳市区町村の窓口

何歳から申請できるか

3つとも、年齢の下限は決められていません。ただし、子どもならではの決まりがあります。

  • 身体障害者手帳:国の認定基準では、乳幼児の障害認定は「障害の程度を判定することが可能となる年齢(概ね満3歳)以降」に行うとされています。障害の種類によっては、もっと早く認定されることがあります。治療や訓練で軽くなると見込まれるときは、残ると予想される程度で認定し、あとで再認定します
  • 療育手帳:児童相談所の判定を受けられれば、年齢にかかわらず申請できます。子どものうちは成長に合わせた再判定があり、その時期は自治体が決めます
  • 精神障害者保健福祉手帳:初めて受診した日から6か月たってからの診断書が要るので、診断を受けてすぐには申請できません

「3歳まで待たないといけないのか」は、障害の種類と自治体で答えが変わります。早く取りたい理由がある場合は、指定医に「今の時点で診断書を書いてもらえるか」を直接聞くのがいちばん早い確かめ方です。

申請の前に聞いておく3つのこと

市区町村の障害福祉の窓口に電話して、次の3つを聞いておくと、書類のやり直しが減ります。

  1. 診断書の書式はどれか。身体障害者手帳と精神障害者保健福祉手帳は、決まった書式があります。窓口でもらうか、自治体のサイトから取り出します
  2. 写真の大きさ。手帳の種類と自治体で決まっています
  3. 交付までの期間。判定や審査があるので、申請した日には受け取れません。手当や割引に使う予定があるなら、目安の期間を聞いて、その日から逆算して動きます

手帳がなくても使える制度がある

手帳がないと何も始められない、と思われがちですが、違います。次のものは、手帳が要件になっていません(2026年10月時点)。

制度手帳の代わりに要るものくわしい記事
放課後等デイサービス・児童発達支援受給者証(医師の意見書などで判断されることがある)放課後等デイサービスとは
特別児童扶養手当指定の医師の診断書。手当の等級は手帳の等級とは別に判定特別児童扶養手当
ヘルプマーク何も要らない(東京都の場合)ヘルプマークのもらい方

反対に、手帳があると入口が開くものもあります。障害者用の駐車許可証、交通機関の割引、自治体の手当や助成の多くです。どれが手帳の種類・等級で決まるかは制度ごとに違うので、それぞれの記事で確かめてください。

よくある質問

障害者手帳は何種類ありますか?

3種類です。身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳。まとめて「障害者手帳」と呼ばれています。

発達障害で取れる手帳はどれですか?

精神障害者保健福祉手帳の対象です。知的障害を伴う場合は、療育手帳の対象にもなります。どちらを申請するかは市区町村の窓口で確かめてください。

障害者手帳の申請はどこでしますか?

3種類とも、住んでいる市区町村の障害福祉の担当窓口が受付です。交付するのは都道府県や指定都市などですが、申請は市区町村を通します。

障害者手帳に更新はありますか?

精神障害者保健福祉手帳は2年ごとに更新があります。身体障害者手帳は原則ありませんが、再認定の時期が決められることがあります。療育手帳は自治体が決めた時期に再判定があります。

出典(2026年10月時点で確認)

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