放課後等デイサービスとは|診断名も手帳も要りません

学校が終わったあと、子どもを預かってもらえる場所です。

先に、いちばん多い誤解を書きます。診断名も、障害者手帳も要りません。「うちの子は診断がついていないから」と思って問い合わせていない方が、かなりいます。

必要なのは受給者証で、これは市区町村に申請して出してもらうものです。

この記事でわかること

対象は「学校に通っている子」です

名前が似たサービスが2つあって、混ざります。分かれ目は、就学しているかどうかです。

放課後等デイサービス児童発達支援
対象就学している子(小・中・高)就学前の子
年齢の目安6歳〜18歳0歳〜就学前
いつ行くか放課後と、休みの日日中
無償化対象外3歳〜5歳は無償

18歳を超えても、必要と認められれば20歳まで使えることがあります。高校を卒業したら即終わり、ではありません。

無償化されるのは、就学前だけです

ここを間違えている方が多いです。幼児教育・保育の無償化で費用が0円になるのは、児童発達支援のほう(3歳〜5歳)です。

放課後等デイサービスは、無償化の対象ではありません。就学して「これからも0円のつもり」でいると、計算が狂います。

いくらかかるか

原則1割負担ですが、月ごとの上限が決まっています。ここがこの制度のいちばん助かるところです。

世帯の状況ひと月の上限
生活保護世帯0円
市町村民税 非課税世帯0円
市町村民税 課税世帯(おおむね年収890万円まで)4,600円
それ以上37,200円

上限なので、何回使っても同じです。週1回でも週5回でも、4,600円の世帯なら4,600円です。

多くの家庭が4,600円の区分に入ります。「高そうだから」とあきらめる前に、自分がどの区分か確かめてください。

上限の外にかかるお金もあります

上限に含まれないものがあります。事業所によって違うので、申し込む前に聞いてください。

  • おやつ代
  • 昼食代(長期休みのとき)
  • 外出するときの入場料・交通費
  • 教材費や行事費

月あたり数百円から数千円のことが多いですが、「上限4,600円だけ」ではないと思っておいてください。

使いはじめるまでの流れ

  1. 市区町村の障害福祉の窓口に相談する 「放課後等デイサービスを使いたい」と言えば通じます
  2. 事業所を見学する 先に見ておくと、計画を立てるときに具体的になります
  3. 申請する 相談支援専門員が障害児支援利用計画を作ります
  4. 受給者証が届く 月に何日使えるかが書かれています
  5. 事業所と契約して、利用開始

申請から利用開始まで、1〜2か月かかることがあります。就学に合わせたいなら、年明けには動き出してください。

診断がなくても申請できます

冒頭に書いたことを、もう一度書きます。診断名も手帳も、要件ではありません。

医師の意見書や、相談機関の意見で判断されることがあります。まず窓口で「診断はまだですが」と言ってみてください。そこで終わる話ではありません。

診断がない段階で使える支援は、ほかにもあります。「障害があるかも」と思ったときににまとめました。

事業所を選ぶときに、読めるものができました

ここが、いちばん知られていない変更点です。

令和6年度(2024年度)から、事業所は「支援プログラム」を作って公表することが義務になりました。自分のところが何をどう支援するかを、外に出さなければいけません。

つまり見学に行く前に、中身を比べられます。ホームページや事業所の掲示で確認してください。

5つの領域を、全部やることになっています

同じ改定で、5つの領域を全部含めた総合的な支援が基本とされました。

  • 健康・生活
  • 運動・感覚
  • 認知・行動
  • 言語・コミュニケーション
  • 人間関係・社会性

「ピアノだけ」「運動だけ」といった習い事のような事業所は、基本の形ではなくなりました。特化した支援をするところもありますが、その場合はそう説明されているはずです。

支援プログラムを読むときは、この5つに触れているかを見てください。

見学のときに聞くこと

ホームページには書いていないことばかりです。

まず、受け入れの条件

  • 車椅子で入れるか 段差、トイレ、フロアの広さ
  • 医療的ケアに対応できるか 看護職員がいるか、いる時間帯はいつか
  • おむつ替えの場所があるか 大きい子を寝かせられる台があるか
  • 食事の形を変えてもらえるか 刻み、とろみ

次に、暮らしに効くところ

  • 送迎があるか 学校まで迎えに行ってくれるか、家まで送ってくれるか。ここで親の1日がまったく変わります
  • 入浴できるか 令和6年度の改定で入浴支援の加算ができました。やっている事業所が増えています
  • 長期休みは何時から開くか 夏休みに9時からと10時からでは、仕事の組み方が変わります
  • 何時まで預かってくれるか
  • 学校を休んだ日も使えるか

送迎と入浴。この2つがあるかどうかで、家に帰ってからの時間がまるごと変わります。支援の中身より先に、ここを確かめてもいいくらいです。

学校に行けていない子も、使えます

「放課後」という名前なので、学校に行っていないと使えないように見えます。そんなことはありません。

令和6年度の改定で、学校に行けていない子を支えるための加算(個別サポート加算Ⅲ)が新しくできました。国として、そこを支える方向に動いているということです。

在籍していれば対象になります。行けていないことを理由に、問い合わせをやめないでください。

よくある質問

何か所も掛け持ちできますか

できます。曜日ごとに別の事業所、という使い方は普通にあります。

そして上限額は、全部あわせての金額です。2か所使っても、4,600円の世帯なら月4,600円のままです。複数使うときは、窓口で「上限額管理」の手続きをします。

学童とどう違いますか

学童(放課後児童クラブ)はすべての子どもが対象で、放課後等デイサービスは支援が必要な子のための福祉サービスです。根拠も、職員の配置も違います。

両方を併用している家庭もあります。どちらかに決めなければいけない、ということはありません。

受給者証の日数が足りません

あとから変更の申請ができます。最初に決まった日数が全部ではありません。

「なぜ増やしたいか」を具体的に伝えてください。「親が働き始めた」「きょうだいの対応と重なる」など、暮らしの事情のほうが通ります。

近くに事業所がありません

市区町村の窓口と、相談支援事業所に聞いてください。公開されている一覧より、現場のほうが空き状況を知っています。

送迎のある事業所なら、少し離れていても通えます。距離だけで切らないでください。

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