通所受給者証とは|手帳なしで申請できる、放デイ・児童発達支援の入口

放課後等デイサービスや児童発達支援を使うには、市区町村が出す「通所受給者証」が要ります。障害者手帳がなくても申請できます。申請から届くまでの流れ、窓口に持っていく書類、計画案の作り方、月ごとの負担の上限を、横浜市・世田谷区・大阪市の公式ページをもとに2026年10月時点でまとめました。

この記事でわかること

受給者証は、放デイや児童発達支援を「使う」ための証明書

障害のある子が通う療育や放課後の居場所は、児童福祉法の「障害児通所支援」というしくみで動いています。事業所と契約して使いはじめる前に、市区町村から「このサービスを、月に何日まで使ってよい」という決定をもらいます。その決定が書かれたものが受給者証です。

名前は自治体で少しずつ違います。「通所受給者証」「障害児通所受給者証」と呼ぶところが多く、申請書の名前は横浜市では「障害児通所給付費支給等申請書」です。窓口で「受給者証」と言えば通じます。

受給者証で使えるサービス

サービス対象と内容
児童発達支援小学校に入る前の子。日常生活の基本的な動作や、集団生活に慣れるための支援
放課後等デイサービス学校に通っている子。放課後や長期休みの支援
保育所等訪問支援専門の職員が保育所・幼稚園・小学校などへ出向いて、集団生活に慣れるための支援をする
居宅訪問型児童発達支援重い障害のために外出がとても難しい子の家へ出向いて支援をする

内容は横浜市「障害児通所支援事業について」の説明をもとにしました(2026年10月時点)。放課後等デイサービスについては放課後等デイサービスとはに詳しく書いています。

受給者証には、使えるサービスの種類、1か月に使える日数(支給量)、負担の上限額、有効期間が書かれています。有効期間が切れる前に更新の申請が要ります。期間の長さは自治体で違うので、届いたら有効期限の日付を確かめておくと安心です。

障害者手帳がなくても申請できる

受給者証の申請に、障害者手帳は必須ではありません。大阪市は「障がい者手帳の有無は問いません」と書いています。こども相談センターの判定や医師の診断で、療育が必要だと認められれば対象になります(大阪市の案内、2026年10月時点)。

そのかわり、手帳がない場合は療育が必要なことが分かる書類(医師の診断書など)を求められます。どの書類で足りるかは自治体で違います。手帳の種類や申請できる年齢は障害者手帳の3種類にまとめました。

申請から使いはじめるまでの流れ

横浜市の案内に書かれている順番です。ほかの自治体も大きな流れは同じですが、窓口の課の名前や、面接があるかどうかは違います。

  1. 相談する 区役所の担当課か、障害児相談支援事業所に相談します
  2. 事業所を見学する 空きがあるかは、事業所に直接聞きます
  3. 申請書と計画案を出す 申請書と、障害児支援利用計画案(または自分で書くセルフプラン)を区役所に出します
  4. 面接を受ける 区の担当者が、生育歴、子どもの状態、希望する利用回数などを聞きます
  5. 受給者証が届く 横浜市では自宅に郵送されます。申請から約2週間〜1か月かかります
  6. 事業所と契約する 受給者証を見せて契約し、個別支援計画の説明を受けてから使いはじめます

世田谷区の案内では、受給者証が出たあとに相談支援事業所が事業所と調整して正式な計画を作り、使いはじめてからも定期的に見直し(モニタリング)をする、という流れになっています(世田谷区「障害児通所支援等(サービス利用の手続き)」)。

事業所の見学を申請の前にするのは、空きがないと受給者証が届いても通えないからです。希望の事業所が決まっていると、計画案に書く日数も具体的になります。

窓口に持っていくもの

3つの自治体の案内に書かれている書類を並べました。全部が要るわけではありません。お住まいの自治体の一覧を先に確かめてください。

書類どの自治体の案内に出ているか
申請書3つとも
障害児支援利用計画案またはセルフプラン横浜市・世田谷区(横浜市は「横浜市こどもサポートプラン」)
療育が必要なことが分かる書類(診断書など)大阪市
世帯の状況・収入の申告書大阪市
マイナンバー(記入と提示)大阪市
状況確認シート・5領域20項目調査票横浜市(2026年7月から。状況確認シートは主に新規の申請)
医療的ケア判定スコア大阪市(医療的ケアが必要な乳幼児の場合)

横浜市は2026年7月から、子どもの状況や特性をより丁寧に理解するためとして、新しい書類を2つ加えました。ほかの自治体でも書類が変わっている場合があります。去年の情報で準備しないようにしてください。

計画案は「相談支援事業所に頼む」か「自分で書く」か

申請には、どのサービスをどれくらい使いたいかを書いた計画案が要ります。作り方は2通りあります。

相談支援事業所に頼む自分で書く(セルフプラン)
書く人相談支援専門員保護者
はじめ方指定障害児相談支援事業所と契約する自治体の様式に書いて出す
使いはじめてから定期的な見直しも事業所がする保護者が事業所と日程を調整する

相談支援事業所も、近くで空いているとは限りません。見つからないときはセルフプランで申請できます。川崎市は、セルフプランを書くときに区役所や地域療育センターなどの支援を受けられると案内しています(川崎市「障害児支援利用計画・サービス等利用計画について」)。なお横浜市では、居宅訪問型児童発達支援だけは相談支援専門員の計画案が必須です。

いくらかかるか|1割と、月ごとの上限

負担は利用料の1割ですが、世帯の所得に応じて1か月の上限が決まっています。上限を超えた分は払いません。

区分世帯1か月の上限
生活保護生活保護を受けている世帯0円
低所得市町村民税が非課税の世帯0円
一般1市町村民税が課税で、所得割が28万円未満の世帯4,600円
一般2上のどれにも当たらない世帯37,200円

金額は横浜市と世田谷区の案内で同じでした(2026年10月時点)。ほかに、おやつ代などの実費を事業所ごとに払う場合があります。

3歳から5歳は無料

2019年10月から、小学校に入る前の3年間は、児童発達支援などの利用者負担が無料です。対象は「満3歳になって初めての4月1日から3年間」です。保育所や幼稚園と両方使っていても、両方とも無料になります。食費などの実費は無料の対象外です(厚生労働省「就学前障害児の発達支援の無償化について」)。

きょうだいがいる場合

世田谷区の案内では、未就学の子の兄や姉が幼稚園などに通っているか通所支援を使っている場合、第2子は負担が軽くなり、第3子以降は負担なしになる軽減があります(世田谷区「障害児通所支援等(利用者負担)」)。条件が細かいので、申請のときに窓口で当てはまるか聞いてください。

ほかに使えるお金の制度は制度とお金と特別児童扶養手当に書いています。

窓口に電話するときに聞く4つ

窓口の課の名前は自治体で違います(横浜市は区のこども家庭支援課、世田谷区は総合支所の保健福祉課、大阪市は区の保健福祉センター保健福祉課)。市区町村の代表番号にかけて「障害児の通所の受給者証を申請したい」と言えば、担当につないでもらえます。そのときに次の4つを聞いておくと、1回で窓口の用事が済みます。

  1. 手帳がない場合、どの書類があれば申請できるか(診断書・意見書の様式は決まっているか)
  2. 申請の前に面接や予約が要るか
  3. 近くで計画案を頼める相談支援事業所はどこか。見つからないときはセルフプランでよいか
  4. 申請から受給者証が届くまで、どれくらいかかるか

よくある質問

受給者証は診断がなくてももらえますか?

手帳は要りませんが、療育が必要なことを示す書類(医師の診断書など)を求める自治体があります。大阪市では医師の診断やこども相談センターの判定で認められれば対象になります。診断を受けるか迷っているときは子どもに障害があるかも?と思ったときも読んでみてください。

受給者証が届くまでどれくらいかかりますか?

横浜市の案内では、審査や面接があるため約2週間〜1か月です。計画案を頼む相談支援事業所を探す時間は含まれていないので、相談から数えるともっとかかることがあります。

月の日数が足りないときは?

決まった日数を変える申請ができます。なぜ増やしたいかを具体的に伝えます。くわしくは放課後等デイサービスとはのよくある質問に書いています。

引っ越したら受給者証はそのまま使えますか?

受給者証は市区町村が出すものなので、引っ越し先の市区町村で申請し直します。手続きは引っ越し先の窓口で確かめてください。

出典(2026年10月時点で確認)

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