障害のある子とのおでかけ|持ち物は障害の種類で変わります

「障害児 おでかけ 持ち物」で調べると、出てくるのは高齢のご家族との旅行向けか、旅行会社が作った車椅子旅行の荷物リストです。子どもの障害に合わせて書かれたものが、ほとんど見つかりません。

持ち物は、障害の種類でまったく入れ替わります。音が苦手な子に必要なものと、車椅子の子に必要なものは、ほとんど重なりません。ここでは共通するものを先に出して、そのあと種類ごとに分けます。

この記事でわかること

まず、全員に共通する「書類」3つ

忘れていちばん困るのは、実は持ち物ではなく書類です。

  • 障害者手帳(原本) コピーでは受け付けない施設があります。券売機では割引にならず、窓口での申告が必要な施設があるので、入る前に窓口を探すほうが確実です
  • ミライロID 手帳をスマホに登録して提示できるアプリです。対応している施設なら原本を出さずに済みます。ただし非対応の施設もまだ多いので、原本と両方が安心です
  • 受給者証 その日に移動支援を使う場合に要ります。使わない日は不要です

割引が使えるかどうかは施設で違います。事前の確認の仕方はおでかけ先の選び方の9項目にまとめてあります。

ヘルプマークは、もらうのに申請が要りません

意外と知られていないのですが、ヘルプマークは無償で、申請の手続きが要りません。配布場所で口頭で申し出るだけで受け取れます(お一人様1つまで)。

東京都の場合、都営地下鉄の各駅、都営バスの営業所、都電荒川線、日暮里・舎人ライナー、ゆりかもめ、多摩モノレール、都立病院などで配っています。郵送にも対応しています(送料は自己負担)。配布場所は自治体によって違うので、お住まいの地域の窓口で確認してください(東京都福祉局)。

対象は「外見からは分からなくても援助や配慮を必要としている方」です。手帳がなくても受け取れます。

知的障害・発達障害の子と行くとき

荷物は少なめでも大丈夫なことが多いです。効いてくるのは音と、見通しの2つです。

  • イヤーマフ/耳栓 屋内は音が反響します。突然のアナウンスや、暗転のある展示で効きます
  • その日の予定が分かるもの 写真やイラストで順番を並べたもの。先が見えると落ち着ける子は多いです
  • 待ち時間をしのぐもの 列に並ぶ時間が読めないときのため
  • いつも食べているもの 現地に食べられるものが無いことがあります
  • 着替え 汗と、飲みこぼしの両方に

確認する項目は知的障害・発達障害の子と暮らすにまとめています。

車椅子・バギーの子と行くとき

  • レインカバー 傘は差せません。雨は「濡れる」より「乗り続けられなくなる」のが問題です
  • クッション・タオル 長時間座ると姿勢が崩れます。すき間を埋めるものがあると滞在時間が変わります
  • 日よけ 自分で日陰に移動できないので、帽子だけでは足りないことがあります
  • ブランケット 屋内は冷房が効きます。動かないぶん体が冷えます
  • 車椅子に付ける工具 メーカーが付属させている場合は、外出時も一緒に持っておくと安心です

駐車場のことは障害者用駐車許可証に、確認する項目は車椅子・肢体不自由の子と暮らすにまとめています。

医療的ケアが必要な子と行くとき

ここだけは、持ち物の考え方が他と違います。「何を持つか」より「何時間もつか」から逆算します。

  • バッテリーの残り時間を先に計算する 滞在できる時間の上限が、ここで決まります。行き帰りの移動時間も含めて考えます
  • 予備のバッテリー 電源を借りられるかどうかは、行ってみないと分からないことがあります
  • 消耗品は多めに 予定の回数ぶんだけだと、渋滞や予定変更で足りなくなります
  • 処置に使う敷物 個室を借りられても、置き場所が用意されているとは限りません
  • ゴミを持ち帰る袋 処置で出たものを捨てる場所が無いことがあります

電源と処置できる場所の聞き方は医療的ケアが必要な子と暮らすに、乗り物ごとの話は新幹線と飛行機のページにあります。

※ 薬や医療機器の扱いは、かかりつけの医師や訪問看護の方に確認してください。ここに書いているのは持ち物の組み立て方であって、医療上の指示ではありません。

持って行って良かったもの

うちで効いたのは、サランラップと、つぶせるフォークです。外で食べさせるとき、形を変える必要があることが多いので。バナナならサランラップだけでもつぶせます。荷物としては、ほとんど場所を取りません。

あと、排泄のタイミングを作るもの。出かける前に済ませたくて浣腸をしたら、移動中にしてしまったことがあります。早すぎても遅すぎても難しいので、予備の着替えとおしりふきは多めに持つようにしています。

人から聞いた失敗で、覚えておきたいこと

医療的ケアそのものについては当事者ではないので、体験としては書けません。ただ、同じ立場の方から聞いた失敗で、これは残しておきたいという話があります。

使っていないはずの酸素が漏れていて、いざというときに濃度が上がらなかった、というものです。だから複数本あるほうがいい、と。残量だけでなく漏れていないかも出発前に確かめる、ということだと受け取りました。

おむつだけは、減らさないでください

荷物を減らそうとすると、まず「かさばるおむつは現地で買えばいい」と考えます。ここが落とし穴です。

サイズが大きくなるほど、置いている店が急に減ります。たとえばビッグより大きいサイズのテープ式。うちの子はこれなのですが、旅先で探すのは至難の業です。

近所のドラッグストアに置いていないものが、知らない土地で見つかると考えないほうがいいです。おむつは日数ぶん持っていく前提で、ほかを減らしてください。

どうしても足りなくなりそうなときは、宿に先に送るのがいちばん確実です。飛行機で行くなら、預ける荷物の枠に入るかどうかも先に見ておいてください(飛行機の障害者割引に、無料で預けられる重さと個数を書いています)。

荷物が多すぎて持てないとき

全部を持つ前提で考えると、出かけること自体が難しくなります。減らす方向の手も先に知っておくと楽です。

  • コインロッカーの場所を先に聞く 入口で預けて、必要なものだけ持って回る
  • 車を近くに停める 障害者用駐車許可証があると、置ける場所の選択肢が変わります
  • 宿に先に送る 泊まりなら、当日持つ荷物を減らせます
  • 移動支援を使う 自治体によって使える場面が違うので、窓口で確認してください

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